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2016年3月13 被災地報告
平成28年3月13~15日 被災地訪問で感じたこと
震災後初めて3月に訪問をしました。予想よりも多くの他県ナンバーやレンタカーの人が多かった気がします。
津波の被害を受けた海岸付近では、沢山の重機が入り、整備が進んでいました。盛り土を行い、高台を作っていて、初めて訪れた人は、新たに開発をしている土地なのか復旧をしている土地なのかは区別がつかないのではなかったのでしょうか?
日和山にも久しぶりに上りました。海岸線にあった車の山やがれきは一切なくなり、きれいに整備されていました。ちらほらと建物も建っている様子でした。
山頂では、震災当時の話を初老の男性から詳しく聞きました。大きな地震が来たら、津波が来ると思って日和山に逃げる。それは何度も何度も繰り返し教えられてきて、教えてきたことだったのに、いざとなると家族が心配で戻ってしまう。そんな話を聞きました。そして、自分が同じ状況になったとき、どのように行動できるのかと考えてしまいました。やはり、戻ってしまいそうな自分がいます。普段から、非常時における行動を想定して、家族間だけでなく地域ぐるみで住民を守るという意識を持ち、訓練していくことが大切と強く思いました。
大川小学校にも訪問しました。5年という歳月からか、最初のころに見たインパクトは薄くなっていました。当初に感じたものと比較すると、遠い時代の遺跡を見ている感覚になりました。
また、初めて被災地を訪れて以来、野蒜駅の周辺にも訪問しました。当時の面影は全くなく、海岸線に高さ7mの堤防を作っていました。元の状態は知りませんが、震災当初と比べても異質な空間でした。唯一同じだったものは、旧野蒜駅の校舎とかんぽの宿のみでした。
今回の訪問で、震災のことを伝えることは、時間とともに難しくなっていくのだなということを実感しました。だからこそ、現地へ行き、現状を知り、現地で当時の体験や話を聞き、それらを伝えていく事が大切であると思いました。
雄勝歯科診療所を訪問し、河瀬先生と話をしました。雄勝町の現状は、震災後、若い人たちが外に出てしまったため、急速に高齢化と人口減少が進んでいるとのことでした。このような状況は、何十年か先には都心部でも起きてくる問題です。
被災地では都心部で起こると予想されることが先取りして起きているのです。現地での活動のエッセンスはきっと私たちの地域でも活かすことが出来ると思いました。
北村