Smile With You TOP >> 被災地報告 >> 2011年6月25日 活動報告
2011年6月25 被災地報告
平成23年6月25日被災地訪問から感じたこと
まだまだ進んでないようでした。
重機を操縦する免許を取得する東北の方が増えているようですが
それを発揮する場がまだ足りていないようです。
義援金や国からの援助で東北の建設業を復興させ、重機を貸し出したり
支給したりすれば、雇用も創出でき、がれきの片付けも進むと思うのですが
考えが安易すぎるのでしょうか。
仮設住宅を建てる場所がなく、仕方のない問題なのかもしれませんが
周りに何もない山中などに仮設住宅が多々見られました。
車のないお年寄りの方などは食料の調達すらままならない環境です。
仮設住宅に入ると自治体などからの食糧支援などはなくなるそうなので
ボランティアなどの個人的に支援活動をしている団体などによる支援が
より一層必要になるかと思われます。
正確な情報がないとその支援からもれてしまう方がでてきてしまうかもしれません。
今後の大きな問題になると思います。
7月中には大半の方が避難所から仮設住宅にはいれるのでは、とのことでした。
避難所から仮設住宅に入ると個々の生活はプライバシーが多少なりとも守れ、精神的に楽になる方が多いでしょう。
しかし、その反面、避難所のような協力意識は薄れ、個々の格差は広がっていくとのことでした。食料をはじめとする物資の分け合いや助け合いは減っていき、格差はどんどん広がり、孤立してしまう人も増えてしまうであろうとのことでした。
実際、阪神淡路大震災では仮設住宅に入った後、自殺者や孤独死をされて
しまう方が増えてしまったそうです。
阪神淡路大震災と同じことが起こらないように精度の高い情報を収集し、個々のニーズにあった支援を展開しなくてはいけません。
当然こころのケアも重要になってきます。
また、支援者からの働きかけだけでなく被災者同士の助け合いや
被災者からのSOSの発信も必要です。
支援は支援者からだけの問題ではなく被災者からの働きかけも
重要だと思います。
被災者からの声がとどく体制作りと被災者同士の助け合いが自然と行われる環境を作っていかなくてはなりません。
残念なことですが、当然といえば当然のことです。
支援に対する被災者のニーズも多様化してきています。
震災直後の全てのものが必要だった時はあらゆる支援に感謝を示していた
被災者も支援に対する慣れが生まれてきます。そしてそれはいつしか
当然の権利と思うようにもなりかねません。
実際物資を届けた所で高圧的な態度で接してくる方も中にはいました。
「もらってあげてもいいけど、何もって来たの?」
「そのくらいの量ならもらってもいいよ。そのへん置いといて」
という言葉を耳にしました。
もちろん必要ないものを持ってこられても実際迷惑なのだと思います。
それでも物はいいようです。そのような態度・言葉で支援の継続は
望めるのでしょうか。支援の輪はひろがるのでしょうか。
これは支援する側にも大きな責任があるのではないかと思います。
望まれたものを集めて渡す、これは自立にはつながりません。
本当に必要なものは支援しなくてはなりませんが
それ以上のニーズにはどう対応するべきなのでしょうか。
何でも支援することも間違いではないと思います。
ただ、それが自立につながるのかと考えるとつながらないのでは、と感じます。
個人的には支援というのは奉仕ではなく協力なのだと捉えています。
被災者が自分たちの生活を取り戻し、自立できる時まで
協力をすることが支援活動なのだと思っています。
奉仕が必要な状況の方には当然奉仕を行います。ただ奉仕を永続的に続けることは
できません。奉仕を協力にし、協力が自立につながるように
しなくてはならないのだと思います。
支援者も被災者もその意識を持たなくてはならないのでは、と思います。
余談ですが被災地で朝からパチンコ屋の駐車場は満車で大盛況でした。
何かおかしくはないでしょうか。支援とは甘えさせることでは決してありません。
甘えは堕落を生みかねません。自立をめざした支援をするべきだと思います。
これは被災地に行って感じたこととは少し異なりますが
東京では原発以外被災地に対しての関心が残念ながら
薄れてきてしまっているように思えます。
節電は依然続いていますが、停電も現在は行われておらず
東京はほぼ日常を取り戻しています。
被災地復興は年単位の、もしくはもっと長期の問題です。
東京に限らず被災地以外の人々はもっと当事者として意識を持つべきだと思います。
復興活動はまだまだ終わりません。
被災者の方々と同じ国に住む人間としてまだまだやらなくてはならないことは
多々あります。
直接的に何かをするだけが支援ではありません。
色々な支援形態があると思います。
23年3月11日を忘れてはいけません。
被災者の事を忘れてはいけません。
被災地が自立でき、元の姿を取り戻すまで私たちが協力を惜しまず
支えていかなくてはならないと思います。


この文章には私的な意見が多分に含まれていますので一つの意見として
捉えていただきたく思います。
木部雅也