Smile With You TOP >> 被災地報告 >> 2011年8月22日 活動報告
2011年8月22 被災地報告
平成23年8月22日被災地訪問で感じたこと
今回は、6月12日に訪問した場所(石巻市内、女川、雄勝)を再度訪れました。2か月ほどが経ち、全体的にかなりがれきの撤去は進んでいました。6月に訪れた時、女川も雄勝はほとんど手つかずの状態で、唯一石巻市内は他の地域よりもがれきの撤去が進んでいる状況でした。今回は、石巻市内はもちろん、女川も雄勝もかなりがれきの撤去は進んでいる様子でした。ある程度理解はしていましたが、重機が沢山入っている地区ほど、撤去が進んでいる傾向が見られました。
実は、がれきの撤去と言ってもある地区のある場所に集めているにすぎません。だから、前回訪れた時よりも、がれきの山がふた回りほど大きく、高くなっていました。集めたがれきを今後どのように処理していくのかは大きな問題ですが、現地の人たちも、“今後このがれきをどうするのかわからない。でも、今は片づけないといけないんだ。”と言っていたのが印象的でした。
東浜の対策本部で、現地で活動しているNPO法人のJENのスタッフの方とお話をさせて頂きました。石巻、特に牡鹿半島、の主産業は漁業と思われがちですが、実は水産加工業が雇用の面、経済の面でも一番の要になる産業とのお話でした。しかし、水産加工の工場があった地区は、沿岸部であったため地盤沈下や塩害などの被害にあっています。さらに、石巻市の復興計画の最終策定が11月頃となる予定から、同じ地区が同じような工場地区になるとは限らず、工場の立て直しなどが出来ないということでした。そこでJENさんでは、水産加工業の礎となる漁業の支援をまず行っているというお話でした。漁師さんの多くは今回の津波で船もさることながら、漁具のほとんどを流失しているからです。私は、その支援の金額を聞いて正直驚きました。船の支援なら億単位のお金がかかり、漁具支援は数百万から数千万のお金がかかることでした。ちなみに、水産加工工場は1つで数十億レベルのお金がかかると聞き、津波で失った経済的な損失はあまりに大きすぎると感じました。そして、産業の復興にはとてつもなく大きなお金がかかるのだと理解はしていましたが、目の当たりにすると自分たちの小ささを痛感させられました。しかしながら、小さい私たちなりに出来る復興支援を行うべく、現地で出来る事を探しながら、東京では支援の輪を広げていこうと改めて思いました。
北村良平